岐阜県岐阜市加野大蔵山
岐阜県指定天然記念物。チャート質の岩石が地滑りなどの地質活動によってこすれて、鏡面のような岩肌が作り出された。
交通量の多い車道脇の急斜面上にあり、入口にはフェンスが設けられ扉には鍵がかけられている。
事前に岐阜市教育委員会または所有者の方に申し出れば、鍵を貸していただいて見学できるようだ。
林宏「加野の鏡岩」(『鏡岩紀行』中日新聞社 2000年)によれば、鏡岩の平滑面は大きく、物をはっきり映し出すというほどではなく曇り気味なものの、鏡岩特有の輝きは依然としてあるという。
鏡岩の裾に年代不明の二基の句碑が残り、それぞれの句の内容から、岩の鏡面で髪の毛の乱れを直せるほど人の姿を映したことや、輝きを放っていたことが伝わる。
また、渡辺勝市『石ころ人生』(現代出版社 1974)によると、鏡岩の上に天狗をまつる祠があったと記されるが、鏡岩との関係性は不明である。それ以外に神聖視・信仰・祭祀を伝える記録は見当たらない。
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