2026年4月6日

『自然石祭祀遺構の基礎的研究―巨石遺跡・磐座遺跡の時代を越えて―』電子書籍版予約開始しました

新刊のお知らせです。

<内容紹介>

原始宗教の痕跡とされてきた巨石遺跡・磐座遺跡は真に祭祀遺跡と言えるか。これまで日本列島で確認されてきた自然石祭祀遺構を分布・統計・地質面から精査し、従来の通説を見直す。読者特典として「自然石祭祀遺構データ」ダウンロードキーが付属。

※本書をページ番号指定して引用する場合は、電子書籍版ではなく同日発売予定のペーパーバック(紙書籍)版の購入をお薦めします。


<目次>

第1章 はじめに(問題の所在)

第2章 自然石祭祀遺構の定義

第3章 自然石祭祀遺構のデータ

 第1節 事例の収集方法とデータの公表方法
 第2節 データの概要
 第3節 除外された事例群

第4章 地図上の分布と傾向

第5章 分析方法とその限界

 第1節 統計的前提
 第2節 統計検定の採用
 第3節 データの入力基準

第6章 分析結果

 第1節 集計表の割合から
 第2節 検定の実施と評価
  岩石の形状に関して
  自然石における人為性に関して
  遺構発見状況に関して
  遺物発見状況に関して
  山岳立地に関して
  地形要素に関して
  周辺の自然物・遺跡・施設に関して
  遺構・遺物面の各要素に関して
  岩石に対する認識に関して
 第3節 遺物構成
 第4節 地質情報

第7章 数量的分析から定性的に記述できること

第8章 おわりに


2026年4月24日発売。今作は Amazon Kindle 上での発売としました。

KindleはAmazonの電子書籍ですが、あわせて紙書籍版(ペーパーバック)も作りました。


Kindle Unlimited 対象の書籍ですので、サブスク登録されている方は購入せずに読めます。

Kindleを使わない方は紙書籍版をお求めください。


紙のページ数換算で84ページです。元は論文として書き始めましたが、論文としては長すぎて、本としてはミニサイズです。

価格もそれに合わせましたが、Amazon側の印刷コストと最低販売単価があるので、赤字にならない程度の価格で設定させていただきました。

※電子書籍版660円(税込)

※ペーパーバック版1,210円(税込)


肝心の内容ですが――歴史的な刺激に満ちた、面白い内容になったと思います。

上の内容紹介と目次でご想像いただければ幸いです。


注文先はこちら↓

Amazonの筆者ページで吉川をフォローしていただければ、発売日に通知が届くはずです。


2026年3月28日

2026年3月21日

拙論が論文賞の表彰を受けました

 『地質と文化』第5巻第1号(2022年)に投稿した、

「『古事記』『日本書紀』『風土記』は岩石をどう記したか ―奈良時代以前の岩石信仰と祭祀遺跡研究に資するために―」

が文化地質研究会論文賞を受賞しました。


今後も研鑽に努めます。

本論文はpdf公開されております。下のURLからどうぞ。

『地質と文化』第5巻第1号pdf(拙論はpp.1-71です)


2026年3月14日

大慈山岩屋寺奥之院の岩窟(愛知県知多郡南知多町)


愛知県南知多群南知多町山海字岩屋


大慈山岩屋寺は尾張高野山の通称で知られる知多四国霊場屈指の古刹であり、岩屋山中腹に存在する岩窟を中心に奥之院の行場が築かれる。

弘仁7年(816年)、弘法大師が百日の護摩修法の後に、岩窟の岩穴へ聖観音を安置したという。自らの像を納めたことから身代大師と称した。

岩窟を取り込むように本堂が構築されている。日中仄暗く全貌は把握できないが、奥の院の主体は建物ではなくあくまでも岩穴であり、堂の背面は岩肌が剥き出しになっている。

拝堂と本堂の間に弘法大師御腰掛石があることを後で知ったが、確認し逃した。

岩屋寺

堂背後の岩窟(一部)

堂内の岩肌露出部分

参考文献

  • 「尾張高野山 岩屋観音 弘法大師 略縁起」(岩屋寺発行の由緒書)
  • 中根洋治「南知多の岩屋」『愛知発巨石信仰』 愛知磐座研究会 2002年
  • 南知多町誌編さん委員会 編『南知多町誌』本文編,南知多町,1991.3. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/9540826 (参照 2026-03-14)


2026年3月8日

つぶて岩(愛知県知多郡南知多町)

愛知県知多郡南知多町内海


内海海岸につぶて浦と呼ばれる場所があり 、海岸に1基の鳥居が建っている。

鳥居の先には岩礁があり、その中でとりわけ大きい岩がある。これが「つぶて岩」である。

伊勢の神々が力比べをしようと海に向かって岩石を投げてその飛距離を争った。その中で対岸の知多半島に届いたのが、この「つぶて岩」という伝説が残る。

鳥居越しに伊勢湾が広がり、その対岸は伊勢神宮の方角だという。伊勢神宮を対岸から遥拝するための場所として、大正時代にこの鳥居が設けられたといわれる。


参考文献

中根洋治 『愛知発 巨石信仰』 愛知磐座研究会 2002年