『郷土』第2巻第1・2・3号合冊(1932年)は「石特集号」と題され、岩石と民俗の関係を語る上では古くから著名な一冊である。
さて、この石特集号に記された数多の岩石について、誰が一つ一つをあらためて吟味しただろうか。
同書では住所も旧村単位の表記が多く、それに加えて「私の郷里の山の中」「●●氏邸の裏山」などの困った紹介も散見する。
発刊当時の時代背景を加味すればやむなしだが、『郷土』石特集号を手に携えて現地を訪ねても特定は困難を極めるだろう。
掲載された一つ一つの記録を、まさに岩石の文化財として再点検しなければならない。
このページでは、調べられる範囲で掲載事例の岩石の現在地をGoogleマップで示した。
※追記:複数のGoogleマップを同時掲載するとページが重くなり正常に表示されなかったので、最初の事例を除いて後はリンクを貼るのみに変更した。
その他の留意事項は次のとおりである。
- 私が見聞きしたことない事例をメモした(既知の事例は除外)。
- 喜田貞吉と折口信夫の論考は事例記録とは性質が異なる内容のため除外した。
- 日本国内の事例のみメモした。
- 自然石のみをメモした。石仏・石像などの石造物のほか、陰陽石などの性石は数が多く石棒遺物との類別が難しく除外した(例外あり)。
- 地域一帯に広がり特定の場、特定の岩石を指さない風習(石拾いなど)は除外した。
- 個人宅所有も基本的に除外したが、外から確認できそうな一部の事例はメモした。
- 以上を踏まえて、合計269事例に上った。
- 推測地がいまだ多いため、現地確認された方や、緯度経度の座標で特定できた方はお知らせください。都度修正します。
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