2019年11月24日日曜日

岩神町の岩神社(愛知県豊田市)


愛知県豊田市岩神町

岩神町は、古くは足助町大字岩神として知られた地名であり、岩神は「やがみ」と読む。

この岩神町に、岩神山大日堂と村社の若一神社がある。
その裏山に続く踏み跡を5分ほど登ると、尾根上から谷間にかけて複数の露岩が苔むして鎮座している。

「岩神社」の標示

自然の露岩のなかに石祠を建てる。神の宿りかたは如何。

石祠後ろの巨岩を信仰の中心としたことが伝わる。

岩神社 全景

傍らに献じられた石燈籠には「天保五午年」(1835年)の記年銘があり、少なくとも江戸時代からの信仰を伝えている。

岩神社は元宮とも奥の院とも呼ばれている。
若一神社にとっての元宮で、大日堂にとっての奥の院だろうか。

岩神の名は、岩そのものが神であることを示すが、その岩神の前に石祠を建てることで、神は祠に宿る構図に変容した。
また、この石祠は岩神に献じられた祭具(神の住まい)とみなすこともできるだろう。

参考文献

中根洋治 「五六 足助町岩神」 『愛知発 巨石信仰』 愛知磐座研究会 2002年

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