インタビュー掲載(2024.2.7)

2023年4月23日日曜日

竜ヶ城磨崖一千梵字仏蹟(鹿児島県姶良市)


鹿児島県姶良市蒲生町下久徳




山腹に露出した一大岩壁に、約1700ともいわれる梵字が刻まれた場所。日本最多の刻字数ともいわれる。

刻まれた梵字の特徴としては、本来の字体に忠実ではなく、まるで人のような図像に字を擬人化している。

不動明王を表す「カン」を人物化した彫刻。向かって左に剣も持っている。

岩肌は平滑というわけではなく凹凸も多く、そのような彫りにくい場所や、下から仰ぐだけでは見えにくいような場所にも文字が刻まれている。


鹿児島の摩崖仏には、このような屏風状の岩肌に刻まれる事例が複数見られるという。

この梵字群が成立した時期は確定していないようで、一説では鎌倉時代中期、またはそれ以前とも考えられている。
一時期に一気に同一人物・集団によって成立したものか、後代にその意思を受け継いで継続的に足されていったものか、無関係の人々が影響や触発を受けて増殖していったものか、このあたりも不明な点が多い。

この岩肌を越えて山頂に到ると、そこには蒲生城(竜ヶ城)跡が残る。
当地を治めた蒲生氏が12世紀ごろに築城したとされており、そうすると城として機能していた時期と梵字が刻まれた時期は重なる可能性もある。

個人的には、この梵字が刻まれる前の自然の岩肌だった時の人々の認識にも興味が惹かれる。

岩壁の下部には岩穴も複数存在する。

岩穴内部。石が敷き詰められている。



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