2020年11月3日火曜日

佐賀県鹿島市浜町の岩石祭祀事例(佐賀県鹿島市)


佐賀県鹿島市浜町

2009年元日、祐徳稲荷神社に初詣へ行った帰り道、佐賀県鹿島市内でこのような岩石を見かけた。




場所は上のGoogleMapのとおり、国道207号沿い「浜新方」の交差点の南側にあたる。

民家の敷地内のため、外側から簡単に観察するだけだったが、明らかにまつられている。

高さ1mもない、こぶし形の自然石が、2本の木の中間手前に位置している。
周囲にはドラム缶やブロック、瓦などが一見雑然と置かれているが、この岩石をよけて方形に寄せ集められている感もある。

そして、岩石の周りを区画するかのように、別の石が方形に敷き並べられている形跡も見える。

また、岩石の上にはお供え用と思われる皿が置かれていた。
岩石の肌面は適度に苔むしており、みだりに触られていない様子が窺える。その一方で、岩石に巻かれた注連縄の紙四手は真新しいものだった。

元日に出会ったことを考慮すれば、新年に際して注連縄が新調された可能性もあるが、Googleストリートビューで歴史をたどると、2013年12月撮影時点でも注連縄は巻かれていた。

それが2018年5月撮影時点では、岩石の注連縄はなくなっており、さらに民家と道路の間には新たに駐車場ガレージのような施設が建設されており、周りの環境も変化している。

さらに、最新の2018年10月撮影時点の様子は下のとおりで、注連縄はないままである。

この状態で通りかかっていたら、おそらくこの岩石の祭祀性に私は気づけなかっただろうし、そもそも手前のガレージによって近寄ることすらなかっただろう。

祭祀規模が個人単位か地区単位か、また、岩石自体に名前がついているのかなども不明だが、紛うことなく現在進行形の岩石祭祀である。

と言いつつ、この民家も長い年数を経たプレハブ建ての旧家であり、住人の方の様子も含め、今後数年~十年の間にさらなる環境変化が起こる恐れがあり、遠くから心配している存在である。

この岩石の来歴についてご存知の方は下の投稿欄からコメントをお寄せください。

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