2022年5月29日日曜日

青島の岩石祭祀事例(宮崎県宮崎市)


宮崎県宮崎市青島


投瓮所の磐境



ハチの巣状に穴ができた大小の岩石などを、おそらく一か所に集めた場所。

素焼きの皿(天の平瓮)を磐境に向かって投げて、その結果によって神占となる祭祀から、投瓮所(とうかじょ)の名がある。同県の鵜戸神宮にも類似の祭祀が知られる。

この祭祀および磐境の起源は情報収集不足につき不明である。

青島神社元宮の社殿背後にあり、境内として立ち入れる範囲では最奥部に位置する。


真砂の貝文の波状岩




青島の浜辺で拾った貝殻を、この岩石の上に供えること(真砂の貝文)で祈願となる祭祀。

看板には波状岩と名称があるが、青島一帯の奇岩形状を普通名詞的に波状岩と呼んでいるため、当岩石の固有の名称と言えるかは不明点もある。

また、万葉の古事を引くが磐境と同様に、起源については情報収集不足である。


石神社のおもかる石



境内摂社の石神社(いそじんじゃ)の社頭に安置されている。

石神社は山の神とされ、祭神の一柱に磐長姫命をまつるが、そのことと手前のおもかる石との関係は不明。

以上、青島神社の3つの岩石祭祀事例は、いずれも祭祀の時に施設や道具など、祭祀の媒体として用いられる事例群と言える。


鬼の洗濯板




国天然記念物「青島の隆起海床と奇形波蝕痕」。

青島のみならず、その南に続く日南海岸にわたり広範囲に見られる。

「鬼の洗濯板」の通称のほか、奇岩景勝としての岩石はそれだけでは祭祀事例とは言えない。しかし本例は青島神社の神域に属すため、時代によっては、自ずからその奇形が神聖性を醸成する一因につながっていた可能性も想定される。


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