愛知県豊橋市雲谷町字上ノ山460番
標高約88mの岩山を通称・立岩と呼ぶが、東海道新幹線からも目に飛び込む奇観としてしばしば話題になる。
麓に立岩稲荷が鎮座するが、立岩との直接の信仰的なつながりを地理的な近さ以外に伝えるものは見当たらない。現状、岩石祭祀事例として取り扱うには確たる根拠を得られず「保留」である。
唯一、境内に「天地天神社旧跡地」と刻まれた石碑が境内岩塊の上に立つところに、単なる稲荷神社とは異なる歴史を感じさせる。
境内には「明相(?)霊神」の霊神碑も見られることから、天地天神社の詳細は不明ながら御嶽講などの別文脈の祭祀が入り混じる地であったことが偲ばれる。
立岩稲荷 |
天地天神社旧跡地 |
霊神碑 |
立岩稲荷の奥から立岩の基部を撮影 |
また、探訪時は存じていなかったが、立岩の南には「椀かせ岩」と呼ばれる岩石があり、いわゆる膳貸・椀貸伝説の類例である。
椀かせ岩と立岩は相対するように存在するが、それぞれの岩石に信仰的な関係性があったのかも不明である。
チャート質の岩肌は南面で最大30m切り立ち、ロッククライミングの愛好者の間でも有名な存在である。
現地には2025年3月に新設された看板が建ち、岩登りには愛知県東三河遭難対策協議会への許可申請が必要である。
申請した即日に許可を得られるが、申請書pdfへの記入を現地で行うのは難しいと思うので、事前に印刷・記入・送信が望ましいだろう。
現地看板 |
参考リンク
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