2026年3月8日

つぶて岩(愛知県知多郡南知多町)

愛知県知多郡南知多町内海


内海海岸につぶて浦と呼ばれる場所があり 、海岸に1基の鳥居が建っている。

鳥居の先には岩礁があり、その中でとりわけ大きい岩がある。これが「つぶて岩」である。

伊勢の神々が力比べをしようと海に向かって岩石を投げてその飛距離を争った。その中で対岸の知多半島に届いたのが、この「つぶて岩」という伝説が残る。

鳥居越しに伊勢湾が広がり、その対岸は伊勢神宮の方角だという。伊勢神宮を対岸から遥拝するための場所として、大正時代にこの鳥居が設けられたといわれる。


参考文献

中根洋治 『愛知発 巨石信仰』 愛知磐座研究会 2002年


2026年3月1日

穴観音(岐阜県中津川市)


岐阜県中津川市苗木


長さ約6mの自然石の下に形成された隙間を使って仏をまつる窟とした。

側壁は人工的に石積みをして補強されている。

天井石は通称「傘屋根」と呼ばれており、張り出した胴部を巡るように幅・深さ共に十数cmの溝が刻まれている。これは、雨水が岩窟内に入らないための仕掛けと考えられている。

周囲には摩崖仏や供養塔も存在。

傘屋根に刻まれた溝

堂内側壁

創建時期は不詳だが、堂内や境内には宝暦10年(1760年)製作の観音、天和3年(1683年)没の雲林寺五世一桂和尚造立の地蔵尊、元禄年間(1688~1704年)造立の供養塔などが現存することから、おおよその隆盛期を窺うことができる。

また、すぐ近くに龍渓寺という寺院があったという。明治時代初頭の廃仏毀釈の際に廃寺となったが、同寺の仏像や石仏などはこの窟や地中に隠されて難を逃れたという逸話が付帯している。

参考文献
中津川市教育委員会 編『中津川市の文化財』,中津川市教育委員会,1983.2. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12707103 (参照 2026-03-01)